先日、クラアントのAさんからこんなお悩みを聞きました。
主人から「片づけ」のダメ出しをされます.. ママ友は「そんなの 気にしない気にしない! 聞き流せばいいのよ」 と言ってくれますが、気持ちを上手く切り替えることが出来ません。
そこで、こんな質問をしてみました。
「周りから、真面目な性格って言われませんか?」
それに対してAさんは
「どちらかと言うと”母親はこうあるべき” みたいな理想があって、
ついしっかり者のママ友と比べてしまいます」と。
真面目な方は、つい固く考えてしまいまい、「完璧主義」や「自己批判」という、厄介な感情に支配されやすいと言われます。
しかし、こうしたネガティブな感情を持つことは、自己成長のために大切なことです。決して悪者ではありません。
ただ「完璧主義」と「自己批判」は、時として自尊心を下げ、その通りの現実を引き寄せやすいので注意が必要です。
では、こうした負の感情に支配されない為にはどうすればよいのでしょうか。
自戒の念も込めて(笑)、3つのステップにまとめてみたいと思います。
1. イライラ・モヤモヤを俯瞰する
例えば子供の頃、親から厳しく育てられたり、普段から何でも自分で解決しようとする人は、つい自分に厳しくなりがちです。
また人によっては失敗が重なったり、体調が優れない時、ついネガティブな負の感情に支配さることがあります。
そんな時は、ちょっと斜め上から自分を眺めることを意識してみて下さい。
幽体離脱したかのように(笑)。
怒りや不安を客観視することで、偏った感情を冷静に観察することができます。
違う部屋やベランダなど、一旦その場から離れてみると、気持ちを切り替えやすいです。
ネガティブな感情を素直に書き出し、ゴミ箱に捨ててみるのもオススメです。
見えない思考をアウトプットし視覚化することで、感情を切り離すことができます。
いずれにせよ、自己コントロールができるようになる事が大切です。
2. アナ雪のように受け入れる
次に、「ありのままの自分」を受け入れてみましょう。
そう、映画『アナと雪の女王』でも有名なフレーズ「ありのまま」に(笑)。
これは「セルフコンパッション」といって、心理学の自己受容を高めるテクニックです。
セルフコンパッションの研究家であるクリスティーンネフ先生によると、セルフコンパッションには3つの要素があると言います。
1. 自分への優しさ ・・・ 他人に優しくするのと同じように、自分にも優しくあること 2. 共通の人間性 ・・・ 人は誰もが完璧ではなく時には失敗するものだ 3. マインドフルネス ・・・ 思考や感情に囚われず、(今)目の前のことに集中すること
例えば..
◯ 私は仕事も頑張っている、子育ても頑張っている。
全てを完璧にできる人なんて滅多にいないよね。
今は片づけに手が回らないだけ。
そんな自分でもいいよね。
(これは1.自分への優しさ 2.共通の人間性による捉え方)
◯ 子供が片づけてくれないし、イライラしちゃう。
また鬼の形相で罵声を浴びせてしまうかも。。
でも待って、病気も怪我もせず、こうして家族元気に過ごせていることは、有り難いことだよね。
遊びに夢中になるのは、私の子供の時の姿とソックリ(笑)。
ちょっと深呼吸して気持ちを落ち着かせよう。
(こらは、3.マインドフルネスによる捉え方)
こんなふうに、セルフコンパッションは、自分のダメな部分も認めてあげ、かつ自分にとって今大事なことにも向き合えるようになる手法です。
3. 捉え方を変えてみる
自分の感情を冷静に見られるようになり、ありのままを受け入れることができれば、次はその不要な感情の「捉え方」を変えてみましょう。
これは、心理学でいう「リフレーミング」と手法です。
出来事の枠組み(フレーム)を変えることで、出来事に別の視点を持たせるものです。
リフレーミングに関する有名なたとえ話に「コップに入っている半分の水」という考え方があります。
コップを見た時「半分しか入っていない」というフレームと「半分も入っている」というフレームでは物事の感じ方が異なってきます。
「半分しか入っていない」というフレームでは、不満や不足を感じますが、「半分も入っている」というフレームでは、満足や喜びを感じることができるでしょう。
◯ つい完璧主義になりがちだけど、実は分析派で丁寧な性格なのよね。
◯ 今は片づけられない私だけど、まだまだ伸びしろある人生ね。
◯ 片づけのダメ出しをしてくれるのは主人だけ。ホント有り難い。
こんな肯定的な捉え方はいかがでしょうか。
まとめ
片づけに限らずどんな場面でも、怒りや不安など理想としない感情が湧き上がった時、次の3つのステップを試してみましょう。
1.負の感情を俯瞰する
2.ありのままの自分を受け入れる(セルフコンパッション)
3.捉え方を変えてみる(リフレーミング)
私たちは起こった事実を変えることはできません。
ただ、一つの事実をどのように捉えるのかは、その人の自由です。
ぜひ「片づけ」においても、感情を俯瞰し、受け入れ、捉え方を変え、「自己コントロール力」を高めながら、理想の暮らし方を手に入れてみてください。
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