「星の王子さま」と片づけマインド

ものごとはね、心で見なくては よく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない

『星の王子さま』(サン=テグジュペリ, 河野万里子訳, 新潮文庫)

大切なコトは、心で見る

ほんわかしていて、可愛い挿し絵がとても印象的。
子どもにも読みやすいように「ふりがな」がふってあり、もちろん大人からも絶大な人気をほこる世界的ベストセラー『星の王子さま』。
1943年に発行されて以降世界中で翻訳され、時代を超えて愛され続ける名著です。

冒頭にも紹介した、「大切なことは、心で見るもの」というくだりは、この物語の中核をなしており、読者に強いメッセージを与える言葉でもあります。

物質至上主義への警告

さて、片づけを促進させるうえでも、「大切なモノ」を「心(マインド)で見る」ことが大切になってきます。
例えば「この服、ほとんど着てなかったけど、いつか着るかも..」という心理ブロック「未来への不安」
「ほとんど使っていないけど、高かったから捨てられない..」という心理ブロック「過去への執着心」

これらは、目で見て確認できるものではなく、心で「直視」して向き合わないといけません。


『星の王子さま』
は、さまざまな解釈を含むストーリーですが、実は現代の「物質至上主義に対する警告」としても、鋭いメッセージを投げかけてくると理解できるのではないでしょうか。

シンプルとは、見た目より「心」で見て味わうもの

整然とした部屋、スッキリとした色合いのコーディネート、あっさりした味付け。
これらがもたらす「心地よさ」「穏やかさ」「幸福感」
これらは「五感」を通して判断し、「心」で味わうものです。

逆に、イライラ、モヤモヤ、悲しい、苦しいと「心」で「不快」を味わっているのであれば、その外側には「モノだらけ」「うるさい」「まずい」 という物理的状態が映し出されていると理解できるでしょう。

60年以上たった今でも、世界中の読者の心をつかんで離さない名著『星の王子さま』。王子さまの無邪気な問いかけや言葉は、大人であるわたしたちにこそ深く突き刺さります。


そして、どの時代においても『人やモノを大切にする基盤は、心(マインド)である』という原点に立ち返ることができる。だからこそ愛され続けている、貴重な1冊なのではないでしょうか。

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